さわやかな気候の訪れとともに、樹木や宿根草など多くの植物が開花期に入る季節。
冬越しを終えた植物が生育期に入り、園芸作業も多くなります。気温の上昇とともに、病気や害虫の発生も多くなる時期です。
今月はこんな質問が届いています。
幹に付いているコケのようなものは、ウメノキゴケと思われます。地衣類と呼ばれる、菌類の中に藻類が住み着いた共生生物で、木から栄養を取るわけではありません。樹勢が弱って樹皮の新陳代謝が落ちると、ウメノキゴケが育ちやすくなり目立ってくるのです。この場合、必要なのは薬剤散布ではなくツツジの樹勢回復です。木の周辺の土壌を入れ替え、細根の発達を促しましょう。枝張り下の外側を、同心円状に掘り、新しい用土に入れ替えます。赤玉土の中粒、鹿沼土を等量混ぜたものを使います。春の3月頃か、花後すぐが適期です。作業後は土に十分に水を与え、梅雨に入るまでは週に1回ほど水やりをすると新しい根が出て、育ちが良くなります。
アジサイは、土壌の酸度の違いにより、発色が変化します。赤系の品種は中性から酸性で紫に、青系の品種は中性からアルカリ性で紫に変わります。本来の花色を出すためには、赤系品種には腐葉土、青系品種にはピートモスを用土に混入します。また、3~6月頃、肥料として赤系には過リン酸石灰を、青系品種には硫酸カリ1,000倍液を10日おきぐらいで施します。
バラの新梢が急に萎れるのは、バラクキバチの被害でしょう。柔らかい茎の先端近くに親虫が産卵し、幼虫が芯を食害します。被害の出た枝は切り取って処分し、ツボミのついた枝は、花首近くをリボン状に紙やテープで巻いておくと、親蜂の産卵を防ぐことができます。茎が固まればもう被害は受けなくなります。
メール相談 |
|
---|---|
緑の相談所 受付窓口 |
お急ぎの方は電話相談をご利用ください。 【七北田公園都市緑化ホール】
※受付時間:午前9時~午後4時30分 ※休館日:毎週月曜日(ただし、月曜日が祝祭日と重なった場合は翌日)、12月28日~1月4日 |